OneLoginとSlackをSAML連携しSSOを実現する手順

1. 目的

この記事ではOneLoginからビジネスプラスプランのご契約中のSlackの管理コンソールにSAML2.0を利用してシングルサインオンするための連携設定手順、連携解除手順をご紹介します。

SlackにはSSO有効化の際、NameID(Slackの場合はメールアドレス)をもとにSlackのアカウントとOneLoginのアカウントを紐付ける バインド と呼ばれる機能があります。バインドされた状態でSAML認証が実行されると、Slackのアカウント情報がOneLoginのアカウント情報によって更新されますので、ご注意ください。

前提条件

OneLoginとSlackをSAML連携するための前提条件は以下のとおりです。

  • OneLoginのライセンスが SSO, Advanced, Professional Bundleであること
  • OneLoginにおける管理者権限をお持ちであること
  • Slackのライセンスがビジネスプラスプランであること
  • Slackの管理者権限またはオーナー権限をお持ちであること

2. 手順

OneLogin側のSAML連携の設定

  1. OneLoginの管理画面からApplicationsを選択し右上の [Add App] を押してSlackと検索しSAML2.0コネクタを選択します

  2. Display NameでOneLoginポータル画面での表示名を設定し、[Save] をクリックします 正常にアプリが追加されると設定画面が表示されます。

  3. Configuration > Slack Team にSlackでご利用中のサブドメインを入力します Slackのライセンスが Enterprise Grid のお客様は、 <subdomain>.enterprise と入力します

  4. Access > Roles でSlackを割り当てるロールを選択し、[Save] をクリックします

  5. SSOタブを開き、Issuer URLとSAML2.0 Endpoint(HTTP)の内容とX.509 Certificateの [View Details] をクリックし表示されるX.509 Certificateの内容をコピーします

以上でOneLogin側での設定は完了です。

Slack側のSAML連携の設定

  1. Slackに管理者またはオーナーとしてサインインし、メニューから [設定と管理] > [ワークスペースの設定] をクリックし [認証] タブを選択し、SAML認証の [設定する] をクリックします

  2. 認証に関する設定を変更する操作のため、パスワードの入力が求められるのでSlackのパスワードを入力し、 [パスワードの確定] をクリックします

  3. 画面に表示されたSAML2.0エンドポイント(HTTP)、ID プロバイダ発行者、公開証明書の入力欄にOneLogin側のSAML連携の設定の手順5でコピーしたSAML2.0 Endpoint(HTTP)、Issuer URL、X.509 Certificateの内容を入力します

  4. 次に、詳細設定の [開く] をクリックし、サービスプロバイダ発行者にhttps://slack.com と入力し、IDPからのSAMLレスポンス [署名付きレスポンスのみ] にチェックを入れます

  5. 下図の設定項目は、各社の運用ポリシーに準じてご選択ください

  6. カスタマイズ > サインインアイコンラベル を、必要に応じて OneLogin と変更し、 [設定を保存する] をクリックします

  7. 「新しい認証設定が確認され、有効化されました。」と表示されればSAML連携の設定は完了です

以上でOneLoginとSlackのSAML連携は完了です。

SAML連携の解除手順

  1. Slackに管理者またはオーナーとしてサインインし、メニューから [設定と管理] > [ワークスペースの設定] をクリックし [認証] タブの中の [SSOをOFFにする] をクリックします
  2. 確認画面が表示されますので、 [オフにする] をクリックします

OneLoginのポータル画面を開き、Slack をクリックしてログインできないことを確認できたらSAML連携の解除が完了です。

⁠3. 結論

OneLoginからSlackへのシングルサインオン

OneLoginのポータル画面から、SlackのアイコンをクリックすることでSlackへログインすることができます。

JIT Provisioningを利用したユーザー連携について

Slackは、ユーザーがSAML認証する際にOneLoginから送られるユーザー情報を利用して、自動でSlackアカウントを作成・更新するジャストインタイム(JIT)プロビジョニングという機能に対応しています。

JIT Provisioning によるユーザ作成は OFF にできません。 Slackでは、管理者の意思に関わらず、ユーザがSAMLを利用してログインした際にIdP側が引き渡したUsernameとSlackの既存アカウントのUsernameとのマッチング処理が行われ、一致しない場合はSlack側に新規アカウントが自動作成されます。



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